簡単な漢字ほど、部首がまぎらわしいものが案外多いものです。
今回は主に小学校で学習する漢字の中から、漢字全体が部首になっているもの、部首がわかりにくかったり、他の部首と間違えやすいものをまとめ、問題を作成しました。
間違えやすい部首の漢字一覧
間違えやすい部首の漢字をまとめました。漢字全体が部首になっているもの、部首がわかりにくいもの、他の部首と間違えやすいもので分けています。
※ なおこちらで紹介している一部の漢字の部首は他の部首に含まれたり、他の読み方をする部首名もあります。
漢字全体が部首になっているもの
漢字全体が部首になっている漢字の一覧です。( )内は部首の読みです。
- 青(あお)
- 赤(あか)
- 麻(あさ)
- 足(あし)
- 穴(あな)
- 甘(かん・あまい)
- 雨(あめ)
- 非(あらず)
- 石(いし)
- 至(いたる)
- 一(いち)
- 糸(いと)
- 犬(いぬ)
- 色(いろ)
- 牛(うし)
- 氏(うじ)
- 馬(うま)
- 生(うまれる)
- 王(おう)
- 乙(おつ)
- 音(おと)
- 鬼(おに)
- 己(おのれ)
- 貝(かい)
- 香(かおり)
- 角(かく)
- 風(かぜ)
- 刀(かたな)
- 革(かくのかわ)
- 金(かね)
- 辛(からい)
- 川(かわ)
- 木(き)
- 行(ぎょう)
- 言(げん)
- 皮(けがわ)
- 缶(みずがめ)
- 口(くち)
- 首(くび)
- 車(くるま)
- 黒(くろ)
- 毛(け)
- 欠(あくび)
- 子(こ)
- 子(こ)
- 工(え)
- 心(こころ)
- 米(こめ)
- 衣(ころも)
- 魚(うお)
- 魚(うお)
- 士(さむらい)
- 自(みずから)
- 舌(した)
- 示(しめす)
- 十(じゅう)
- 小(しょう)
- 食(しょく)
- 白(しろ)
- 臣(しん)
- 寸(すん)
- 食(しょく)
- 田(た)
- 立(たつ)
- 大(だい)
- 高(たかい)
- 竹(たけ)
- 谷(たに)
- 玉(たま)
- 血(ち)
- 力(ちから)
- 父(ちち)
- 月(つき)
- 土(つち)
- 鼓(つづみ)
- 手(て)
- 戸(と)
- 飛(とぶ)
- 止(とめる)
- 鳥(とり)
- 鳥(とり)
- 長(ながい)
- 二(に)
- 肉(にく)
- 西(にし)
- 歯(は)
- 入(いる)
- 走(はしる)
- 八(はち)
- 鼻(はな)
- 羽(はね)
- 母(はは)
- 巾(はば)
- 比(ならびひ)
- 火(ひ)
- 日(ひ)
- 羊(ひつじ)
- 人(ひと)
- 斉(せい)
- 文(ぶんにょう)
- 干(いちじゅう・かん)
- 方(ほう)
- 矛(ほこ)
- 骨(ほね)
- 又(また)
- 豆(まめ)
- 身(み)
- 見(みる)
- 水(みず)
- 耳(みみ)
- 麦(むぎ)
- 虫(むし)
- 目(め)
- 面(めん)
- 門(もん)
- 矢(や)
- 山(やま)
- 夕(た、ゆうべ)
- 弓(ゆみ)
- 用(もちいる)
- 竜(りゅう)
漢字全体が部首になっているものは、漢字の読み方がそのまま部首名になっているものが多いですが、革(かくのかわ)や皮(けがわ)、比(ならびひ)など、漢字の読みそのままの部首名になっていないものもあります。
白、黒、赤、青、黄などの色の漢字は、漢字全体が部首になっています。ちなみに「緑」の部首は「糸 (いとへん)」です。
部首がわかりにくい漢字
画数が少なくて、どこが部首なのかわかりにくい漢字がありますね。そのような漢字をまとめました。
漢字 | 部首 |
一、三、七、上、下、不 | 一(いち) |
二、五 | 二(に) |
六 | ハ(は) |
八、兼 | 八(はち) |
九 | 乙(おつ) |
百 | 白(しろ) |
千 | 十(じゅう) |
中 | 丨(たてぼう) |
丸 | 丶(てん) |
予 | 亅(はねぼう) |
再、冊 | 冂(どうがまえ) |
凡、処 | 几(つくえ) |
出、凸、凹 | 凵(うけばこ) |
北 | 匕(ひ) |
去 | 厶(む) |
友、受 | 又(また) |
在、垂 | 土(つち) |
屯 | 屮(てつ・そう) |
平 | 干(いちじゅう) |
才、承 | 手(て) |
旧 | 日(ひ) |
曲、書 | 曰(ひらび) |
正 | 止(とめる) |
真、直、県 | 目(め) |
率 | 玄(げん) |
象 | 豕(ぶた) |
良 | 艮(こんづくり) |
舞 | 舛(まいあし) |
農 | 辰(しんのたつ) |
重 | 里(さと) |
漢数字の部首についてはこちらの記事でも扱っています。
「上」「下」の部首は「一」ですが、「中」は「|」になります。
「処」の部首は「几 (つくえ)」ですが、「机」の部首は「木 (きへん)」です。
他の部首と間違えやすい漢字
漢字 | 部首 |
字 | 子(こ) |
巡 | 巛(かわ)※しんにょうに含まれることも |
就 | 尢(だいのまげあし) |
堂 | 土(つち) |
幼 | 幺(いとがしら) |
夜、夢 | タ(た) |
暮 | 日(ひ) |
聞 | 耳(みみ) |
問 | 口(くち) |
相 | 目(め) |
酒 | 酉(ひよみのとり) |
豚 | 豕(ぶた) |
舎 | 舌(した) |
輝 | 車(くるま) |
鳴 | 鳥(とり) |
「聞」「問」はよく「門 (もんがまえ)」と間違われやすいので、注意してください。「悶」の部首も「門」ではなく「心(こころ)」になります。
「舎」の部首は「人 (ひとやね)」ではなく「舌」になります。「舗」も部首が「舌」になります。
【問題編】間違えやすい漢字の部首
問 次の漢字の部首を答えましょう。
(1) 三
一(いち)
(2) 兼
八(はち)
(3) 上
一(いち)
(4) 丸
丶(てん)
(5) 在
土(つち)
(6) 舞
舛(まいあし)
(7) 皮
皮(けがわ)
(8) 承
手(て)
(9) 直
目(め)
(10) 缶
缶(みずがめ)
(11) 士
士(さむらい)
(12) 曲
曰(ひらび)
(13) 字
子(こ)
(14) 夢
タ(た)
(15) 問
口(くち)
(16) 輝
車(くるま)
(17) 相
目(め)
(18) 暮
日(ひ)
(19) 象
豕(ぶた)
(20) 舎
舌(した)
まとめ
小学校レベルの漢字を中心にまぎらわしい部首の漢字を確認してみました。漢字は簡単でも部首を答えるとなると難しかったりします。
形声文字、会意文字と呼ばれる漢字の意味を考えれば部首がわかりやすいのですが、象形文字や指事文字はどこが部首なのかわかりにくかったりします。画数が多くても意外にも漢字全体が部首のことがあります。
部首なんて覚えて何の役に立つの?なんてぼやく小学生もいますが、部首の意味を合わせて覚えていくことで、漢字への理解も深まります。部首の意味も考えながら問題を進めると、解きやすくなるでしょう。
参考文献:中学受験漢字ガイダンス頻出漢字・語句(エデュケーショナルネットワーク)、漢和辞典第5版(旺文社)