文節の関係に関するまとめと問題です。
文節の関係には主語・述語の関係、修飾・被修飾の関係、並立の関係、補助の関係があります。特に文節の関係の中でも修飾・被修飾の関係、補助の関係はわかりづらいようです。
それぞれの文節の関係について例文を用いて紹介し、特に補助の関係は詳しく解説します。
文節の関係1. 主語・述語の関係
主語・述語の関係は次のような文節の関係になっているものです。品詞の中でも名詞が助詞を伴って主語に使われることが多いです。「~が」の部分(主語)は「~は」「~も」「~の」なども使われます。
「何が~何だ」(例) あの少年が(主語)うわさの転校生だ(述語)。
「何が~どうする」(例 )私も(主語)テニス部に入る(述語)。
「何が~どんなだ」(例) あの花は(主語)きれいだ(述語)。
「~が」や「~は」が使われていなくても、「~が」と言いかえることができれば、主語・述語の関係と考えられます。
文節の関係2. 修飾・被修飾の関係
修飾・被修飾の関係は次のような文節の関係になっているものです。(修飾語→説明する語、被修飾語→説明される語)
きれいな(修飾)花だ(被修飾)。
ゆっくり(修飾)歩く(被修飾)。
修飾語にあたる文節が、被修飾語にあたる文節を説明しています。
文節の関係3. 並立の関係
並立の関係は、同様な働きのものを並べたものです。
国語と英語、どちらも好きです。(国語と・英語が並立の関係)
りんご、みかん、バナナを持っていった。(りんご・みかん・バナナが並立の関係)
並立の関係は、「国語と英語、どちらも好きです。→英語と国語、どちらも好きです。」のように順番を入れ替えても意味が大きく変わりません。
文節の関係4. 補助の関係
補助の関係は後の文節が前の文節に軽く意味を添えているものです。補助の関係では「~て(で)+補助動詞または補助形容詞」の形をとり、補助動詞はふつうひらがなで書きます。
さっそく新しい商品を試してみた。(「試して」「みた」が補助の関係)
美しい絵が飾ってある。(「飾って」「ある」が補助の関係)
我々は険しい道を歩いている。(「歩いて」「いる」が補助の関係)
息を切らして走ってくる。(「走って」「くる」が補助の関係)
どうしても現場に行ってほしい。(「行って」「ほしい」が補助の関係)
わからないところを教えてもらう。(「教えて」「もらう」が補助の関係)
客人が歩いていらっしゃった。(「歩いて」「いらっしゃる」が補助の関係)
補助動詞
補助の関係で使われる補助動詞には、「みる」「ある」「いる」「くる」「もらう」「ゆく」「しまう」などがあります。
【ふつうの動詞との違い】
・商品をじっくり見た。(「見た」はふつうの動詞)
・商品を試してみた。(「みた」は補助動詞、「試して」「みた」が補助の関係)
※補助の関係では、後の文節(補助動詞)の直前が「て/で」になっているのが特徴です。
補助形容詞
補助の関係で使われる補助形容詞には「よい」「ない」「ほしい」などがあります。
【ふつうの形容詞との違い】
・食べることは体に良い。(「良い」はふつうの形容詞)
・もう食べてよい。(「食べて」「よい」は補助の関係)
・家の鍵がない。(「ない」はふつうの形容詞)
・今朝から何も食べてない。(「食べて」「ない」は補助の関係)
・何か食べ物が欲しい。(「欲しい」はふつうの形容詞)
・もっと食べてほしい。(「食べて」「ほしい」は補助の関係)
※補助の関係では、後の文節(補助形容詞)の直前が「て/で」になっているのが特徴です。
【問題編】文節の関係
問 次の文の下線部の文節の関係を、主語・述語の関係、修飾・被修飾の関係、並立の関係、補助の関係のいずれかで答えなさい。
(1) 白い 花が 咲いて いる。
(2) 私は ぼんやり 桜の花を ながめていた。
(3) 桜も 梅も 好きな 花だ。
(4) 彼女こそ 委員長に ふさわしい。
(5) 早めに 購入して ほしい。
(6) うれしいやら 恥ずかしいやらで、複雑な 気分です。
(7) 私も テニスを 始めようかな。
(8) あの 小さな 白い 花を 見て。
まとめ
文節の関係について説明してきましたが、いかがでしたでしょうか。
4パターンの文節の関係をまとめると、
- 私も アイスを 食べた。→「私も」「食べた」は主語・述語の関係
- アイスが 売っているのを 見た。→「売っているのを」「見た」は修飾・被修飾の関係
- 新商品の アイスを 食べて みた。→「食べて」「みた」は補助の関係
- いろいろな 乗り物に 乗って、ゲームで遊んで、楽しかった。→順序が入れ替えられるので並立の関係。
特に難しいのは補助の関係ですが、「~て(で)+補助動詞または補助形容詞」の形をとるのがポイントです。